ワイン用ぶどう苗木への挑戦2年目

挿し木作業の始まり。

2018年3月上旬、外はまだ雪景色の北海道北広島市。
昨年室内で育てた台木の結果枝を12月に剪定し、その剪定枝を乾燥しないようポリ袋に入れ凍結しない冷所で保存していたものを使います。薬液消毒したのち挿し木にしました。品種は、5BBと101-14。土中分解する天然素材ポットを加温器にセットして発根を促します。

約1ヶ月ほどで萌芽しました。マッチ棒のようです。

4月、5月とその後順調に成長し葉も3枚4枚と展葉してきます。

今年2018年は、露地での栽培試験をスタートしており醸造品種10種類、台木品種も10種類ほど定植いたします。穂木を採るワイン用品種については最終的に23品種選定しましたが、耐寒性の点で3品種ほどは枯死するものとみています。一方、台木については、耐寒性が甚だ強く耐湿性もある5Cが道内では人気のようですが、もっとも普及しているとされる5BBやその他の品種についても定植後の生育経過を検証しながら、接ぎ木、定植、ウィルス検定、増殖と段階的に進めて参ります。

露地栽培の畑は、北広島市内の水はけのよい火山灰地をベースに多腐食性黒ぼく土が分布する地域を選び、定植試験しています。夏場は風が弱く、冬期も比較的温暖(市内でも冷気の影響を受けにくい)な地です。夏に太平洋・苫小牧方面から吹き込む湿り気のある南東の風、内陸性特有の朝晩の気温寒暖差が大きい気象条件など気になる点があるものの、果実ではなく苗木の栽培地としての可能性を見いだせないか、それを探る1年となります。

良い方向に転んだとすると、今後の北海道のワイン産業を支える一助となり、苗木供給のパイオニアという大志を抱いた以上、少しでも早く道内で自社畑を所有するワイナリー、ぶどう生産者の方々のお役に立てるよう努力してゆく所存でございます。よろしくお願いいたします。


露地定植した中でも、バッカス他いち早く萌芽展葉したメルローの苗木。


こちらは、台木品種のリパリア グロワールドモンペリエ。火山培土に最も適した品種だそうですが北広島の火山培土質にはうってつけ?一緒に植えた5Cより10品種中、もっとも葉の展開が早い。

Kitahiroshima  Backyard Nursery produced by Hokuzen Co.,Ltd

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