Vineyard Report 2 (8/11/2020)

Chardonnay
Chardonnay(シャルドネ)
2017年ポット養成(大苗化)後、畑へ定植。2020年着果試験中・・・
ツヴァイゲルトレーベ
 Zweigeltrebe(ツヴァイゲルトレーベ)
2017年ポット養成(大苗化)後、畑へ定植。2020年着果試験中・・・

一見うまくいっているように見えても、別の場面で思わぬ落とし穴にはまらないよう多面的に見る、というか気を付けなくてはなりません。ブドウ栽培に限らず人生(仕事)にも言えることでしょうか・・・。
さてシャルドネ、ツヴァイゲルト共に(上の写真それぞれ)初年度は凍害で枯れたと思いきや、なんとか生き抜くこと4年目。ようやく果実をつける段階にきました。
しかし、この実がなっている隣の枝はテッポウムシ(ガまたはカミキリ虫の幼虫)に穴を開けられる被害に遭っていました。実は、シャルドネ(上の写真)は実がなっている背後に白いテープ(メデールテープ)が巻いてあるのが見えますか?1ヶ月ほど前にここも虫に穴を開けられ、殺虫剤・捕殺・殺菌剤の塗布後に養生のためテープを巻く処置を施しています。下草刈りと病害虫の早期発見のためにはこまめな圃場巡回、大事です。

ちなみに生き抜いたシャルドネの隣に植えていたソーヴィニヨン・ブランは枯れました。今年芽が出ないので「恐らく枯れた」といことにしています。圃場に設置したデータロガー(温度記録装置)では、氷点下20℃を2019年2月に記録した場所で、しかも積雪は少ない地域ですから、道内でもVitis Vinifera種には酷な場所です。しかも、2020年の冬は積雪が極めて少なく10~20cmの積雪深でしたから、芽がやられたのかもしれません。眠っていることも考慮し、来年まで様子をみることにします。でも実はこのソーヴィニヨン・ブランの熟枝を去年採取していて、接ぎ木苗をこの春に作りました。ですから子孫としては生き残っています。一応1年は越冬して翌春伸びた新梢ですので(もう一本は越冬できずにその冬に枯死)、寒さに耐性があるソーヴィニヨン・ブランということで、只今ハウス育苗中です。今後も、寒さに耐性がある樹を母樹として、苗木を作る方向です(マッサールセレクションの概念で穂木採りし、健全な台木に接ぎ木します)。現在の方針では、多腐食性黒ぼく土で生育良好な台木を選定し比較的寒冷な環境で新梢が登熟するものを主に増殖中。

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