いちご苗の採苗、千秋楽。

お陰様を持ちまして、本日いちご苗(受託生産事業)の2021年度選果作業が無事終了いたしました。毎年参加くださる出面さんの皆様、労を惜しまず、段取りよく積極的に各役割を担当してくれる職員、そして主要お取引先であるホクサン(株)の種苗課の方々の手厚い育苗技術指導と支援により、今季も無事納品まで辿り着くことができました。改めて感謝と御礼を申し上げます。開始から9年目となる今年の豊作&円滑な仕事成功の秘訣は、やはり「基本に忠実に」であることと、掲げたビジョンとミッションステートメントに共感し理解を示し実行してくれる献身的な社員の協力のたまものであり、それ以外にありません。

規格毎に揃えられた良品苗
パッキング中の苗
選果小屋

スモークツリーの紅葉

オレンジ色に染まるスモークツリー

イチゴ苗の収穫が始まる頃は、初雪の季節でもあり、ほとんどの樹木は落葉している。ところが、今年の我が家の玄関横に植っているスモークツリーは、今まで見たことのないほどに、綺麗に紅葉しオレンジ色に輝いている。

実は、その前方に植えていたアオダモが昨年枯れてしまい、根元から切り倒したせいか、日当たり良く、葉にしっかりとアントシアニンが蓄えられたのが、このキレイな紅葉の理由かもしれない。人間も、今までパッとしないと思っていたら、急にスポットライトに照らされて、表舞台へ躍り出るときがある。そんなこともあるから、普段から地道にコツコツと努力を積み重ねて実力をつけておく必要がある。

夏のフワフワとした煙のような花だけでなく、金属的な風合いで、銅板のような渋い色合いの葉を愛でるだけでもなく、秋も鮮やかに染まるのだなぁと、初冬の週末夕暮れに、染まるスモークツリーの姿を感慨深く眺めていた。

笹刈り

今シーズン最後の休耕地整備。オオアワダチソウの駆除が終わり、笹藪の刈り込みに着手したのだけれど、なかなかハードな作業である。雨の多い日本において、笹は土壌流亡を防いでくれる点でとても重要な役目を果たしているのだが、いざ生い茂ったところを畑として再利用しようと思うと、刈り払うのにとても労力がいる。地下茎もしっかり張り巡らされているだろうから、刈り払ったあと、ある程度はバックホーなどで掘り返さなくてはならない。千島笹というのかな、茎の直径が1センチメートルほどで人の背丈以上に成長しており、刈り払い機の刃を笹専用のチップソーに換装して、ひたすら刈り込む。残りは、来シーズンに持ち越しです。

Basic Grape Lab

温室内で育苗中のブドウ若苗木に、強制的に果実を実らせ、果皮や果肉の色、大きさなど目視の調査を行った。その後、糖度・酸度を試しに測定。phは都合により今回省略している。この度、簡易ラボでは、基本的なデジタル計測器がそろい、今後のデータ蓄積と分析の準備が整いました。足踏み式接ぎ木装置や温床マットなども同室内に設置しており、小規模ながら室内で行うことのできる簡易分析や育苗関連設備を集約した設計となっております。

今回の調査では開花してから、ベレゾン(着色と軟化などの開始期)、サンプル回収時期までが極端に短いので、当該品種は酸が多い特性とはいえ、未熟果も含めて平均糖度20.4度(最大値は25度)。その時点での酸度は、酒石酸換算で、2.26%すなわち22.6g/ℓととんでもない数値となっている。簡単に言えば、とても甘く、とてつもなく酸っぱい。露地試験では、酸度を実用域の10g台前半に持っていく栽培管理が求められる。本試験は、来年以降へとつづく。本年度は、品種コンタミの調査が主であったので、上記の成分分析結果は、参考程度にとどめている。質はともかく、温室では、8月に余分な枝を剪定したあとも、新たに伸びた枝に果房が出現し放っておくと実がなるのです。俗に言う2番果というものでしようか。