Basic Grape Lab

温室内で育苗中のブドウ若苗木に、強制的に果実を実らせ、果皮や果肉の色、大きさなど目視の調査を行った。その後、糖度・酸度を試しに測定。phは都合により今回省略している。この度、簡易ラボでは、基本的なデジタル計測器がそろい、今後のデータ蓄積と分析の準備が整いました。足踏み式接ぎ木装置や温床マットなども同室内に設置しており、小規模ながら室内で行うことのできる簡易分析や育苗関連設備を集約した設計となっております。

今回の調査では開花してから、ベレゾン(着色と軟化などの開始期)、サンプル回収時期までが極端に短いので、当該品種は酸が多い特性とはいえ、未熟果も含めて平均糖度20.4度(最大値は25度)。その時点での酸度は、酒石酸換算で、2.26%すなわち22.6g/ℓととんでもない数値となっている。簡単に言えば、とても甘く、とてつもなく酸っぱい。露地試験では、酸度を実用域の10g台前半に持っていく栽培管理が求められる。本試験は、来年以降へとつづく。本年度は、品種コンタミの調査が主であったので、上記の成分分析結果は、参考程度にとどめている。質はともかく、温室では、8月に余分な枝を剪定したあとも、新たに伸びた枝に果房が出現し放っておくと実がなるのです。俗に言う2番果というものでしようか。