遅い根雪

ブドウを植えている畑にて、ようやく枝の剪定と片付けに取り掛かった。12月も9日だというのに、積雪がゼロ。昼間の気温は5℃で、この時期にしては気温高めである。日中、陽射しがあると防寒着を脱ぎたくなるほど暖かい。遠くの山は雪化粧しているけれど、平地はまだ晩秋のような光景だ。今冬はラニーニャ現象の影響を受けているとのことで、偏西風が蛇行してシベリアの寒気が下りてくると、低温と大雪に見舞われる地域、逆に太平洋高気圧に覆われて、暖冬・少雪のところとに分かれるようである。気圧配置によっては、大雪になるかもしれないが、今年の冬も、何とも先が読めない天気になりそうだ。下のイラストは極端かもしれないけども、どうやらこういうことらしい。

北海道をはじめとする積雪寒冷地で怖いのは、耐寒性のない植物(作物)が、例年は雪の布団に覆われて越冬する場合、今年のように初冬が少雪傾向で積雪で覆われていない状態。上の図で示す偏西風の蛇行バランスが、何らかの要因で崩れた場合に寒気(寒波)がいきなりやってきて、例えばマイナス20℃以下になってしまった場合に耐寒性に劣る永年作物は、凍害に遭ってしまうのである。気候変動時代においては、2021年夏の高温少雨(地域によっては多雨)、旱魃、そして暖冬・少雪・大雪・寒波など極端な気象条件に耐えうる品種の選定、栽培管理が今後は極めて重要となってくるであろう。