果実酒 醸造 後進国ニッポンの未来

スモークツリー

7/15(木)くらいから、30℃近い暑さが続いています。早朝、畑の草刈りに行こうとしていましたが、あまりに暑いので、今日は外作業せずに、休日を家でゆっくり過ごすことにしました。朝食の後、前庭に植わっているスモークツリー(ピンクパール)の枝を切って、透明なガラス製の花瓶に生けたところ、見た目だけでも涼しくなりました。入手可能な方には、雰囲気だけでも、暑さしのぎにおすすめです。

さて、今朝の北海道新聞に余市町でシードル造りを目指していらっしゃる方の紹介がありました。フランスではシードレ?シードル、北米ではハードサイダーと呼び名が異なるくらいしか、私には知識がありません。聞くところによると、リンゴにも生食用と醸造用があり、作りたいシードルに合わせて、それ用に適した品種を選ぶとのことです。しかし、日本には醸造用リンゴというのは、ほとんど流通しておらず当然ながら苗木も入手困難。これが、果実酒の醸造後進国、日本の現状です。

そんな果実酒醸造アウェイな国内事情ですが、生産者自らが理想の品種を求めて、農研機構や種子バンク、海外の種苗生産機関から種木や穂木を取り寄せ、育苗しながら果実の生産をスタートしなければならない中、いずれはその努力が実を結んで欲しいと願うばかりです。ワイン用ブドウも同様、国内調達できるものは、品種やクローン選択に限りがあり、理想を追い求めだすと現在国内流通している品種ラインナップでは、物足りなくなってくるのです。すなわち、寒冷地に特化してそのギャップを埋めることが、私(弊社PSV事業)の仕事になります。

明治初頭のように、殖産興業として国が力を入れて各種農産物の海外品種を導入していた頃とは異なり、現代は病害虫の侵入を防ぐために植物防疫上の観点から、輸出国における病害虫の検査項目は年々増える一方であり、輸入後は隔離栽培にてより精密な検疫が待ち構えるなどハードルが上がっています。戦後、世界各国で品種改良が進むも、日本国内に輸入された果実品種は、実に少ないように思われます。日本の寒さや湿度にヨーロッパの品種が合わず、断念した過去もあり、国内の果樹産業は、独自の進化を辿ったことも事実でしょう。世界が認めた日本のリンゴ、Fujiは第二次世界大戦を挟んで、作出された奇跡の品種と言えます。戦争とその後の復興で、育種どころではなかったという国内情勢下にありながらも、この世に産まれ落ちた。そしてその後の高い普及率、成功を見れば今後のヒントが見えてきます。輸入にはそれなりの交渉が伴い、多方面との調整が必要だから情熱を持ってやる必要がある。育種も技術と知識が求められる。いずれも忍耐、時間とお金がかかるもので、性急にコトは運んでいかない。せっかちなタイプの日本人には向かない仕事なのかもしれない。それでも、やりたいと思える人にチャンスは巡ってくるのかもしれません。

今後、果実酒醸造後進国ニッポンを振興していくのは、進取の精神で知的好奇心溢れる農業人たちに、かかっているのかもしれませんね。現状を嘆いたり批判論評していても仕方ないので、どうしてそうなったのかを考えてみる。食文化がたまたま果実酒と合わなかったからかもしれないし、気候のことが理由かもしれない。国内生産に力を入れるより、海外から果実や果実酒を輸入した方が、手っ取り早かったのかもしれない。酒より果物そのものが食べたかったのかもしれない。しかし、戦後西洋化した衣食住の文化生活の中で産まれ育ってきた世代は、今までとは違った価値観を持ち、新しい風を吹かせ始めている。

私も微力ながら、寒冷地に特化した醸造用ブドウ品種の育苗及びその普及を目指しており、まずは種苗業者として近い将来世の中のお役に立てるよう、現在取り組んでいるところでございます。本来なら公的機関がすべきことなのかもしれない。私財(会社の経費)を投じてまで、まるで何かに突き動かされているかの如く、その必要性を強く感じたので推し進めています。将来的には、有望品種を病害虫に侵されていない良質な状態で提供できる、命名するとしたら「Clean Plant Foundation Hokkaido」的な存在の基盤体制の確立も必要と思われます。
育苗管理については、すでに実績がありますし弊社というか私の得意とする分野ですが、せっかく良いものを導入する以上、やはり最初は外部委託でもよいから、組織培養、ウィルス検定機能を備え、キチンと商業利用できる状態で、健全な種苗の維持管理・生産販売を行う機関をイメージします。いろいろと思考は広がっていくのですが、そうはいってもまずは、小品目数の取り扱いから始め、事業的に自社が持続可能な範囲で有望品種を生産販売(供給)できる体制を作り上げていかなれば、単なる絵に描いた餅だの、夢物語で終わってしまいますので、地道に進めさせていただきます。

カバープランツの選択ミス

畑の写真
繁茂した赤クローバー

畑の緑肥、カバープランツ、コンパニオンプランツといろいろ試してはみたのだけれど、背丈の高くなる赤クローバーは、繁茂し過ぎて管理が大変。茎も太く、繊維質で水分を多く含むため、刈り払い機だと作業に時間がかかります。白クローバーに比べて、線虫が増えにくいという理由から、種を蒔いてみたもののご覧の有り様。借り倒したら、天地返しをして土中にすき込んでしまおう。コガネムシの幼虫や、ブドウの新梢を無惨にも切り捨てるチョッキリムシの幼虫なども、耕転することで生息数をコントロールできるらしいのだ。しかしながら、大型耕運機もないのでスコップ手掘り返し後に、小型耕運機で軽く耕す程度だが。

ちなみに、チョッキリムシ=ゾウムシの食害&産卵被害は、ミズナラや栗の木が発生原因のひとつと思われる。なぜなら、以前娘が庭から拾ってきたドングリからカリカリという音がしたかと思うと、中からゾウムシが出てきたのである。畑の敷地内にも、立派な栗の木が生えている。でも、地主のお爺さんが大切に育てたものだから、さすがに切り倒すわけにはいきません。

さて、過去に硬盤打破できる深根性のエンバクを生やしたり、チッ素供給目的に大豆やヘアリーベッチ、白クローバーなどの種を蒔いた。昨年蒔いたヘアリーベッチは、発芽率悪くほとんど定着していない。飼っているウサギの餌用に、チモシーの種を蒔いたことをすっかり忘れていたが、今年は穂を付けるほど生育は旺盛に。宿根性のものは、種子を毎年蒔かなくてすむから、経済的だ。腰の高さまで伸びたチモシーは、刈り倒して、ブドウ株元の天然マルチ材として活用してみようか?

考えてみたら、Phylloxera (ブドウ根アブラムシ)耐性のある樹を植えるわけだから、線虫対策も必要なかったわけだよね。

計測機器の設置 その2

土壌水分測定器(テンシオメーターまたはpfメーター)をハウス内育苗床に設置しました。新梢の断面形状が偏平気味なので、土壌の水分過多による徒長を疑い、データを取ってみることに。植え付け直後は、根がまだ浅いため、乾燥による枯死を恐れていたのと、定植時に培地が乾燥気味だったので、多めに潅水していました。(5月中旬~6月下旬)

phメーター
水分過剰の範囲に針が示す。ph値2.2くらいまで、潅水を止めるか?

土に中に手を突っ込んで、湿り気を肌で感じるのも大事なんですが、データの裏付けも必要と思い設置してみました。葉の状態を見れば、水が足りているのか大体は分かるものの、数値からは、やはり水分過多といことが分かり潅水量を減らす調節をします。ある程度根は伸びているはずなので、多頻度少量ではなく一定の間隔を空けて、まとまった潅水量となるよう潅水タイマーの時間を設定しました(徒長とコケの発生を防止し、根の伸長を促す)。
表面は乾いているようにみえても、土の中は案外湿っていたりまたその逆の場合もある。ちなみに、水分計の受感部は、20cmの深さにあります。生育初期・中期・後期(越冬準備まで)と徐々に土壌水分を減らしていく管理計画です。適切な水やりは、水道の節水にもつながります。

いちご同様、ハウス内のブドウの葉にも、早朝に溢泌現象(いっぴつげんしょう)といって、しっかり根から水分が吸い上げられていると、葉のギザギザの先に水玉ができます。さらに、健全な茎の生成に必要十分なカルシウム成分が吸収されていれば、カルシウム痕といって白い痕が水玉が乾いた跡に残るのです。これらの現象は水分過不足や栄養状態のバロメーターとなりますから、観察時の大事なポイントとしては見逃せません。

カルシウム痕

6月下旬ともなれば、ハウス内の苗木は生育安定期に入り、一安心です。新梢の支柱固定作業、副枝の剪定が、この時期の主な作業となります。なんというか、盆栽の世界観とも言うべき感覚でしょうか。誘引の手間はかかりますが、仕立ての良い姿は、見ていて気持ちの良いものです。。

根がしっかり張ると、枝の成長は著しい。
根が張ってくれば、ホルモン合成や細胞分裂も活発となり、新梢の成長は著しく良好となる。

温度管理をIoT化

人工知能AIや機械ロボット、通信技術を駆使したスマート農業が最近新聞等で取り上げられている。収穫や栽培管理のノウハウをコンピューターに覚え込ませ、人手不足の解消や技術的に未熟な新規農業者のサポート、敬遠される農作業を効率よくロボットにやってもらおうというわけだ。技術革新を歓迎する一方で、あまり人の手が介在しない方法によって作られる農作物には、魅力を感じない。

産業革命時に起こった、ラッダイト運動の首謀者を気取るつもりはないが、土壌微生物の有機的な働きや、その土地特有の気候風土であったり、育てる人の感覚、判断のタイミング、情熱や人柄は、必ずといってよいほどその人が作る作物や加工品の重要な味として現れてくるからだ。といいつつも、最新の技術を全く受け付けない、頭の硬いコンコンチキになってはいけないので、便利なものは取り入れていこう。

ビールとスマホ
夕方、風呂上がりにクラフトビールを飲みながら、スマホで遠隔地の温度確認ができる時代。

さて、ビニールハウスのサイド巻き上げを、手動で上げ下げしているので温度や風の強さによってきめ細かく調節しなくてはならない時期がある。その確認のために、気になる時は休日、ゴールデンウィーク、お盆休み関係なく、自宅から8kmほど離れた会社の圃場へ車を走らせることもある。そして、結果的に見に行かなくても良かったケースが多々あったりする。なので無駄にガソリンを消費して、現地の温度計を見に行かなくても済むよう、この度、温度データロガーをIoT対応のものにした。カーボンニュートラル、なるべく化石燃料の浪費は抑えたい。

おんどとり
WiFi 接続可能なT&D社のおんどとり Thermo Recorder TR-71wb

本体にも単3乾電池が内蔵されているが、交換が面倒なのでモバイル用ソーラーバッテリーにUSB2.0ケーブル 1.8m (タイプAオス – miniBオス)で接続し、USBバスパワーで駆動させることにした。設置した温室は、事務所のWiFi 電波がギリギリ届くので無線LAN接続して、T&D社の提供するクラウドサーバー上に測定温度データが自動送信される仕組みだ。外出先のスマホやインターネットにつながっているPCの画面から、いつでもチェックできるので非常にありがたい!

温度、グラフでも確認可能

第1章(完)耐寒性試験の終了

踏切
畑に通う途中にあるJR千歳線の踏切で、列車の通過を待つ。

1月9日の投稿から、かれこれ半年近くブログを更新せずにおりましたところ、ご心配を頂いたりもしました。冬の間に昨年の栽培試験結果とりまとめ、それを反映して今後の品種絞り込みや事業としての展開をどうするかなどを考えておりまして、ブログとしてアウトプットするには内容が整理できなかったのです。

未確定要素もたくさんあり、今後数年かけて新たに入手・検証する品種もあります。しばらく時間がかかりそうですが、耐寒性・耐病性ワインブドウに関する調査・研究・育苗試験は、引き続き継続して参ります。すぐに結果が出るものでないため、しばらく開かずの踏切ですがお待ち下さい(笑)。

2016年の夏以降、北海道でワインを造るためのブドウ苗木作りをビジネスとして展開してみようか?と着想を得て資料集めやら栽培現場(ワイナリーのブドウ畑)を見ることから始まったプロジェクトも、今年で5年目を向かえる。ギリギリ30代後半だった私は、ついに40代半ばに差し掛かってしまった!

当時は、苗木不足の真っ只中で本州の苗木屋さんから何か品種を取り寄せようにも、モノによっては2~3年待ちの予約状況と言われ、試しに植えるために入手することすら難しかった。幸いにも山梨県甲府市の苗木屋さんが、販売キャンセルになったウィルスフリー苗をなんとか数本ずつ融通してくれて、大事にポットに植えたのが2017年3月。

その1年後、畑の準備が整い露地での耐寒性を見極める試験を始めた。いわゆるヨーロッパ品種(Vitis Vinifera)と接ぎ木苗を作るのに必要な台木品種をみつくろい、その種類は最終的に、台木が11種類と穂木品種は23種類、総数331株に達した。

数年のうちに事業として踏み切れるか否かを見極める計画であったのだけれど、簡潔に結論から申し上げるとヨーロッパ品種の接ぎ木苗作りは、北広島市の気候環境(露地)では難しいと言わざるを得ない。

ビニールハウス内であれば、何ら問題なく育苗は可能だが、そのためには面積の広いハウスを何棟も建てなくてはならないだろう。私の試算では、まったくと言い切ってしまうと語弊があるかもしれないが、採算が取れないことが分かった(本州並みの立派な接ぎ木苗を作る場合の生産性に難あり)。一番の問題は、積雪がほぼゼロに近い年の冬場(12月下旬~1月上旬)に、マイナス20℃まで下がる内陸性気候ゆえ、穂木を採るための樹が保温剤や地中に埋没させるなどの防寒対策を施さない限り、凍害を受け芽や維管束など樹体内組織網が破壊されてしまうのだ。圃場の地理的条件の不適合が一番の理由かもしれない。また、国内で流通する既存のヨーロッパ品種を販売のラインアップとした場合も、経済栽培可能な対象地域はあまりにも限定的で販売計画も立てにくい。後発の苗木事業者として、既存に流通するものも含めクローンを適切なルートで仕入れ、増殖していくことは先見性の観点から見ても非現実的なものであり、これから時間をかけて弊社が行ってもあまり世の中の役に立たないと判断をしたのである。なんというか、小難しいことを言っているようで恐縮ですが。

2020年の12月~2021年1月の最低気温マイナス20℃により、数年は雪の下で越冬できていたカベルネフラン、ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、ピノ・ブランなどほとんどの種類が枯死してしまった。かろうじて接ぎ木部近くから芽を出したものもあるが、水平コルドンに仕立て途中の枝部分のほとんどが枯死してしまったのである。
それでも台木の9割は生存し、その内4種類は生産性の基準をクリアした。また、穂木として使う品種でなんとかまともに育つのは、シャルドネとツヴァイゲルトレーヴェのたった2種類であった※。

他にケルナーといったものも残存し、当年枝の登熟度合いは悪くはないので、引き続き様子は見るものの望みは薄い。なにせ積雪の少ない当圃場では、後志の暖流効果や空知地方のように真冬の寒さから雪の布団が樹体を守ってくれないから、マイナス15~20℃以下の冷気にいとも簡単に爆され、ほとんどが凍死してしまう。そして夏期に吹く湿潤で冷涼な南東の風は、菌による病害を誘発しやすいので殺菌剤散布は必須となる。

生産及び販売計画を立てようと思っても、生産段階でつまづいてしまったのである。ちなみに、病害虫蔓延防止の観点から、防除不十分な穂木持ち込みによる接ぎ木は危険を伴う。器具や圃場の汚染には神経を尖らせているので、そのような接ぎ木サービスも検討したことはあるが、今のところ予定はない。PCR検査などで安全が確認され健全な穂木に関しては、ご希望の台木に接ぎ木させていただくサービスもありかもしれない。なので、一応北海道に適した台木4品種ほどは、絶やさず種木として残すことにしている。

※この2品種に関しては、昨秋果実を収穫し糖度19度を得たので、補糖無しで低アルコールワインを醸造するために供することも可能である。2018年度の圃場に設置した温度データロガーの記録では、4月~10月における10℃以上の有効積算温度は1,250に達したから、あながちまったく見込みがない訳でもない。ただし、この果実を付けた樹は二年生の大苗に育てたものを、畑に定植したものだ。この地では耐寒性に劣る1年生苗木の多くが枯死する。

不織布、ビニールなど化学繊維の防寒材で樹体を被覆すれば越冬率は高まると思うが、被覆と撤去には手間もかかるし資材廃棄に伴いゴミを出してしまうことから、当圃場ではそれらの防寒対策は行わないこととした。(再利用できるグロ―チューブのみ使用)

耐寒性試験の結果として、Vitis Viniferaの接ぎ木苗作りは事業として断念(凍結)することに決めたのは、昨年末のことである。今後は、並行して進めていたプランBを昇格させて、プロジェクトの主軸とすることを確定した。試験の対象を有効積算温度950℃~1,200℃の温度帯で実用に値する糖度に果実が熟し、真冬の耐寒性(防寒対策無しで、芽と樹幹が生存する)はマイナス30℃まで耐えられるとされる交雑品種群に試験対象を絞った。積雪が少ない地域でも凍害を受けにくく、その可能性を探り実証することが向こう3〜4年の仕事となる。もちろん、ワインとして美味しく高品質なものに限るのだが・・・。

さて、この間、苗木作りを業として目指す方々とも出会い、交流を重ねる中で得られたことは大きかった。情報共有や貴重な作業体験を通じ、知識と技術を習得させてもらったことにとても感謝している。しかしながら、日本国内とりわけ北海道など寒冷地におけるワインブドウ栽培に関する情報(日本語の書籍含め)・技術・品種ラインアップは未だに乏しく、満足なものがないと感じている。なので結果次第ではあるが、今までに国内外から得た知識、収集した情報や試験栽培で蓄積されるノウハウは、いずれ何らかの形でぶどう栽培家の方々へ役立つ資料として提供したいと考えている。

最後に、発足当時(2016~2018)に考案した事業コンセプトを記す。
1. 不足する苗木の供給※1
2. 耕作放棄地を有効活用
3. 穂木採り用の樹から果実を収穫し、ワイン醸造販売。※2

※1.
北海道は広く、東西南北で気候の違いも顕著。地域毎に求められる品種性能が大きく異なる。主に寒すぎて従来のブドウ栽培不適地への救世種となるもの。耐寒性・病害虫抵抗性に劣るものは、生産者のためにならない。シャルドネやピノ・ノワール、ツヴァイゲルト他すでに多くの方が植えられている品種を作っても意味がなく、現にそれらの苗木流通在庫はダブついてきているとの情報もある。
そこそこ寒さには強いが、醸造に必要な果実糖度に達する有効積算温度(10℃以上)が1,300℃~1,400℃は必要なドイツ(一部オーストリア)の品種などは温暖な地域とマクロな視点から好条件がそろう畑を選らばないと難しい。特にリースリングが道内で定着しないのは、そういった理由と思われる。また後志と空知の一部や函館方面では、冷涼な気候に適したヨーロッパ品種が問題なく育っており、実に美味しいワインが造られているが、その地域に限定した商品構成ではこちらとしても商売にはならない。それどころか、育つか育たないか分からないモノをあたりかまわず他の地域の生産者に売りつけてしまうことほど、迷惑かつ罪悪なことはない。
とにかく道内をより広くカバーできるものが必要とされていると言うと、大袈裟だけれども。既存の品種に加え、品種選択の幅が少しでも広がって、美味しいワインの生産地が増えることは、アフターコロナの道内経済にとっても好ましいことに違いない。

日本のみならず、視野を広げて世界のワイン生産地やワイン用ブドウ(フランスやドイツなどヨーロッパの銘醸地だけに注目するのではなく)の情勢を見てみれば、この先の日本(特に北海道)でどのような特性をもつ品種が必要とされてくるのかが見えてくる。キーワードをこっそりお教えすると、SDGs、サステイナブル、IPM、オーガニックな栽培アプローチ。どれも最近よく聞く歯ざわりの良い単語の羅列ではあるが、ミーハー的に取り入れたワケではなく、環境に対する社会的責任については学生の頃から、自身の中の価値観の中心にあり常にテーマとしてきた。高い耐寒性と低めの有効積算温度で栽培可能なものを探す中で、耐病性や環境性能を問うそれらのキーワードと偶然にも結び付いたのである。もしも事業(仕事)として、それらの条件を満たせることができれば、本望だ。

皆さんご存知の通り、世界のワイン産地と比べて、日本の気候は中途半端に寒い冬(北海道はとても厳しい寒さと冷涼な夏、最近は極端に暑い夏も有り)、多雨で湿潤な夏。冷夏の地方・地域もあり、日本固有というかこの特殊な気象条件・気候風土をしっかりと調べ認識し、歴史から学び、いかに適合した品種や畑の立地条件を求め巡り合うかが重要となる。裏を返せば、豊かな水資源と肥沃な土地に恵まれた国でもある。近年はヨーロッパの熱波、オーストラリアの干ばつ、アメリカ・カリフォニア州では高温・乾燥・大規模な森林火災に見舞われている。日本でも夏季高温、9月になっても夜温が下がらないなど果樹産業にとって好ましくないこともあるようだが、乾燥して水不足になる=潅水チューブをブドウ畑に這わすというところは、ほとんどないはずである。

需給関係には常に目を光らせ、ニーズに合ったものや需要を喚起する品種(製品)を提供することは、どの商いにも共通する考え方だと思うが、特にこれからはただ儲かれば良いという時代でもない。地球環境に与える負荷をできるだけ少なく、そして自分が死んだ後の後世の人達にとっても無害で有益なものを提供できるビジネスでなければならない。当然ながら種木は公的な検査機関で、病害虫検定をクリアしたものに限り増殖を行う。北海道及び長野県と東北地方の一部など寒冷地で栽培される方が供給対象となる品種構成を想定。

※2.
当初は委託醸造、後に自社製造販売に切り換える。
外部試験醸造は、2024年〜2025年を予定。委託醸造販売時期は、大まかに2027年頃を予定計画している。

自家製ワイン造り

日本の法律では、「アルコール度数1%以上の酒類製造は法律によって禁止(規制)されている」ことが、日本のワイン産業発展の足かせになっているのではないか?という仮説を立ててみた。

アメリカ合衆国では、個人が自家消費用として年間100ガロン(約370リットル)まで造ってよいことになっている。一家族に大人が2名以上居れば、なんとホームメイド・ワインとして200ガロン(約740リットル)まで許されているのだ。発酵瓶(カーボイ)・乾燥酵母などをセットにしたワイン醸造入門キットなども簡単に手に入れることができる。そして、出来上がったワインの品質を競うアマチュア・ワインメーカー(趣味として個人的にワイン造りをする人々)のコンテストや集いなんていうのもある。もちろん、アルコール度数の制限などはないと理解している。(参考:Wine Spectator)

東欧のチェコ・モラヴィア地方にあるミクロフという街には、約100のワイナリーがあるそうだが、なんとその半数は自宅で飲むためだけにワインを造っているというではないか!(JCBザ・プレミアム2020年12月号の会員誌より)

もともと私自身は、ワインブドウの樹(苗木)を育てることに興味というか関心があって、ワインを好んで飲んでいたわけでもなく、実はあまり良く知らなかった。赤か白か、シャルドネって美味しいね程度のものであった。なので、興味を持ちはじめた当初も、醸造に関しては素人が触れるものではないと思っていた。しかし、いろいろ諸外国の情報に触れてみると、多かれ少なかれ規制はあるものの、自家製ワインについては寛容であることが分かってきた。だいたい、紀元前から造られ飲まれてきたもので、自然発生的に生まれたワインであるならば、そんな大昔に最初から国税や保健所という組織や法制度もあるわけがない。ちなみに、アメリカ合衆国では、上記の条件を上回る場合、つまり商売としてワイン造りをする場合は、日本と同様に国税の許可や保健機関(FDA:食品医薬局)から醸造免許を頂かなくてはならない。恐らく日本ほど敷居が高くない気もするが。

1月3日の北海道新聞一面では、「北大・道ワイン研究拠点」という見出で新年の明るいニュースとして華々しく報じられた。“北海道内のワイン産業の振興と技術支援として「北海道ワイン研究センター」を2023年度に設立する”とのことで、2000年前後から始まった道内ワイナリー設立ラッシュを、単に一過性のブームで終わらせない気運を感じたことは確かだ。品種改良は10年~20年単位のものなので時間はかかると思うが、ワイン産業において種苗に関すること、各種分析・ハイテク技術の開発などが、国や大学機関からサポートされ、またそれを中心に展開していくというのは、フランス・ドイツ・アメリカ合衆国の例をとっても正しいやり方であり、まさにそういった取り組みが必要である。

栽培や醸造技術のエクステンションプログラムというか、学位取得が目的でなくて技術の習得支援としては、社会人も受講できるよう、カリキュラムの質は落とさずコミュニティーカレッジレベルの教育課程も検討してもらいたい。私含めみんながみんな、北海道大学に入学できるほど頭が良くない・・・(爆)。カリフォルニア州で言えば、UCデーヴィス校への入学は無理でもナパ・コミュニティーカレッジで履修という選択肢があるように。また、生産者の圃場に植わっているブドウ樹のウィルス検定サービスなども、取り入れて欲しい。コロナ禍ですっかり一般的にも知られたPCR検査だが、大学やアグリビジネス企業の研究機関ならお家芸といえるだろう。

またアカデミックな産業支援は間違いなく必要なのだけど、もっと市民がワインというものに親しめる環境が必要と思っているのは、私だけではないはずだ。庭先やベランダの鉢にブドウの樹を何本か植えて、果実が収穫できればボトル1本くらいのワインが造れる。納豆や漬物、日本酒(どぶろく)など発酵食品とその製造に恵まれた国内環境だというのに、1%未満のアルコール飲料しか造られない(それ以上は御法度)というのは、あまりにも馬鹿げていないだろうか?

国税庁の資料によれば、大雑把に言って、日本国内で製造(販売)されるワインは、8割が輸入ワイン、輸入濃縮果汁からの醸造、バルク品を小分けして瓶詰されたものである。一方で、近年は醸造技術の向上や醸造用のヨーロッパ品種が日本国内で栽培されるようになったことから、日本ワイン法などの法律が制定されたり、行政の整備も進んできた。ちゃんとした設備で造られているかなど保健所の審査というか衛生管理はもちろん大事なのだが、酒税というみかじめ料を取るためだけの制度だとしたら、ワイン生産を振興すると言っときながら片方の手で首をしめて造りづらくしているように思えてならない。

極端な考え方かもしれないが、何せご立派な醸造設備一式をそろえて本格的にやろうとすれば、数千万円~億の金がかかる。仮に自己資金や金融機関からの融資を元手に始めたとしても、ブドウを植えて最初の4~5年は実を成らせられないから生産できない=お金にならない。その後もうまく行かなれば経営は破綻するし、家族経営だったら大変なことになる。生活費とか子供の学費がとか、いろいろあるわけじゃないですか。下手すると借金かかえて離婚とか目も当てられない悲惨な状況に陥る恐怖もあったりする。

ということで、ご家庭の台所や車庫で作ってみたら案外うまく出来ちゃって、商売としても成り立つんじゃない?みたいなノリで、ワイン産業に参入できるくらいの敷居の低さにしてくれても良いのではないか!ワイン特区では、2キロリットルが醸造免許の得られる下限値だが、それ未満は自家消費に限り免許不要で個人醸造してもよいとまでは言わない。せめて、100リットルくらいは適正なアルコール度数で、プライベートに造らせるくらいの規制緩和をしてはどうだろう。

コロナ禍で、巣ごもり需要が伸びているという。暗いニュースにばかりとらわれていないで、この際政府はガレージワイナリーを推奨する施策でも考えたらどうでしょう。少なくとも道独自の法令を作ってはくれまいか。ちょっと過激な提案かもしれないが。

接ぎ木台

よく冷えた夜景

ほど良く降雪のあった日の夜は、ほど良く空気も冷えている。

北広島第二工業団地にたたずむ、社屋建物。工業団地内には、食品製造、倉庫業、電気部品、建材、化学工業、機械部品製造、機器整備など多種多様な業種がひしめきあっている。インダストリアル・エリアにありながらも、私どもは持続可能な農業的手法で事業の展開を試行中です。

29期の事業年度も、残すところあと3ヶ月弱となりました。お陰様で、もうすぐ創業から30年目を迎えようとしています。

静かな、お正月。

三つ葉
スーパーで買ったポット三つ葉。毎朝、食べる分だけ切って雑煮に入れる。

年末年始は、とてもゆっくり過ごせたので、いつになくリラックスして自分時間を楽しんだ。片意地張らず、流れに逆らわず、無理を強いらず。こうせねば!とか、こうあるべきだ!などと疲れるような思考はいっさい辞めた。正月三が日はデジタルデトックスと称して、なるべくスマホやタブレットもイジらない。SNSは見ない、テレビもなるべく見ない。

年末は寒気が下りていたので、会社の水道管が凍結して破裂していないか見廻りに出掛けたりもした。また、雪が積もって歩きづらくなる前に畑の巡回を、と思い静まり返った雪原を歩くのも悪くない。特にスキーのストックを突いてザクザク進んでいくのが、最近のお気に入りである。空気が冷気で引き締まり、小雪が舞う中、シカの足跡(たぶん)を追ってトドマツ林の中へ分け入った。

名前はトドマツだけど、モミ属だからモミの木だ。


大晦日から元旦にかけては、本を読んだり、過去に表計算ソフトで作って印刷した紙の予定表や広告の裏紙に、会社と仕事に関する思考の類いや今年の予定、今後のことを書き出して頭の中をスッキリさせた。

なるべくノイズを退け、情報の断捨離というか本来の自分にとって不要なコトやモノを洗い流し、大まかに向こう20年先まで目標を立て、2021年の新年を迎えたのである。

静寂の中で

ようやくまとまった雪が降った。12/20

朝から降り積もった雪は、40〜50cmに達した。クリスマスを目前に、ようやく本格的な冬景色となった。

12月も半ばを過ぎ、職場は久々に穏やかな雰囲気に包まれている。と私自身は感じている。今年はコロナ禍ゆえに、忘年会なる年末行事も中止となり例年のように労うことはできないが、なんとなく平和に時が過ぎていけばそれで良い。

このブログは、いちご苗増殖に関する紹介や寒冷地に適したワインブドウの苗木を育苗するという弊社の実験的取り組み、かつ挑戦的な試みを中心にPlant Space Vineyard というタイトル(施設名称)で、展開しているプロジェクトのストーリーである。最近は、そこへ若干の私的感情と哀愁かつ将来展望を漂わせ、人生観及び独特な世界観を織り交ぜながら勝手気ままに綴るエッセイ、随筆のような様相を持たせてきた。もっとも初期の頃は、社内向けに発したメッセージだったり、社外の方との交流の記録などを載せていたのだが。
時折、社内状況をほんのりとにじませたりもしたが、肝心カナメな当の本人にメッセージが伝わっていない(響いていない)ということが発覚し、ガックリきたことも・・・ある。

さて、インターネットから新聞、書籍といったありとあらゆる情報の中では、まさに玉石混交に様々なものが溢れ、垂れ流されている。特にオンライン上には非常にクダラナイどうでもいいようなSNS投稿やブログの記事、とても有益な公開情報、ネット経由だからこそ手に入れることができたものなど購入手段にいたるものまで様々な要素が含まれている。書籍から多くを学び取る私にとって、和書&洋書の購入機会を数多く与えてくれたAmazon.comにはとても感謝している。ちなみに、このブログも玉(宝)ではなく、その辺に転がっている石のようにたわいも無いものか単なる自己満足の類いであるから、適当に受け流していただきたい。

今から10数年前、会社の経営、組織運営に行き詰まった私は、とあるビジネスセミナーに参加した。その時聞いた話しでは、現代の産業構造はサービス業が7割を占めているとのことだった。かつて、多数を占めていた農林水産業から工業、製造業の時代になり、次第にモノが隅々まである程度行き渡ると、今度はより良いサービスやライフスタイルを求めるという経済的な需要を満たすため、働く人の割合も今やほとんどがサービス業に従事するようになったようである。特にバブル崩壊後は、廉価な製造コストを求めて、製造拠点が東アジア諸国に移転して産業空洞化などとも言われた。近年は、モノからコト消費に移行しているとも言われていたし、継続的に儲けを出すには、鉄砲売らずに弾を売れ、などと説かれたこともあった。果たして、苦し紛れに無理やり何かを売りつけ利益を上げるためだけに捻り出したようなビジネスは、本当に必要なのだろうか?

現在、コロナ禍の影響をほとんど受けていない業種もあれば、思いっきり打撃を受けているものとに分かれいる。当時、就労人口7割だったサービス業に分類される職業(実質的な物を生産しない非製造業に該当する)も、今や8割9割方に迫る勢いなのではないか?そこへ、外出自粛、不要不急の行動は慎むようにと非常ブレーキがかかった。そして、商品として多くのサービスを提供する業種業態、施設では甚大な経営的ダメージを被ることになったのである。残酷ながら、必要至急な仕事や商売だけが生き残って、それ以外は自然淘汰されてしまうのだろうか。

2年ほど前に、ユヴァル・ノア・ハラリ氏著のサピエンス全史という上下巻からなる書物を読んだ。難しい内容でもあったが、読み終えた後は今まで読んだビジネス本に書いてあることがとても薄っぺらく感じるようになってしまったほどの良書である。帯にはビジネス書大賞とあるが、どちらかというと文芸書・哲学書に属すると思われる。

こういった本を読むと、日頃身に起こる出来事も“近視眼的にしか見ることができない”という状態から抜け出すことができるかもしれない。何かが解決したりはしないかもしれないが、浅はかな考えや意見に振り回されることや、少なくとも安っぽいミーハーな素人情報に惑わされなくなるだろう。興味ある方には、ご一読をお勧めする。

農業と環境に関する警告書として、遅ればせながらセンスオブワンダーで有名なレイチェル・カーソン女史の「沈黙の春」を今日読み終えた。

コロナ禍は、人類の行き過ぎた活動や思い上がりに警鐘を鳴らすため、起こるべくして起こった重要なメッセージにも思えてならない。2021年の春を、世界は沈黙したまま迎えるのだろうか。

木工作業

マルチホルダー
マルチホルダー MH-01と名付けた。

いちご苗の培地被覆に使用する白黒ダブルマルチを敷く際、毎年腰をかがめながらロールを転がしていた。設備の構造上、手作業となるわけだが探せば便利な道具も売ってはいる。安易に道具や設備にお金をかけるのは簡単だ。しかし、売り物でもイマイチしっくりこないものだったり、使い勝手が悪かったり修繕しにくかったりする。であれば、頭と体を使って道具を自ら作ってしまおう。

実践はおろか、ろくに大して自分で調べたり考えもせず、すぐ人に聞いたり頼ったりする輩がいるが、あれはいかがなものか。金で何でも解決するのも良くない。やる前から出来ない理由を並べるのも分からなくもないが、あまり好ましくはない。また、世の中には知らないことがたくさんある。自分の知っていることが絶対ではなく、自身の知識と体験だけで全てを決めつけてしまうのはもったいない。常に見聞を広める努力をし、謙虚さも合わせて持とう。逆に言えば、人はそれぞれ自分のモノサシ、フィルターを通して世の中を見たり聞いたり判断している。例えばAからZまで(アルファベットに例えるなら)26人いるとする。26通りの個性があり得意なこと、不得意なことや精神的・肉体的・能力的なものもそれぞれ異なる。共通する部分もあるかもしれない。Aが得意なことはAにやってもらい、代わりにAが不得意なことはBにとってが得意だったりする。であれば、それをBが担うことができる。互いに補えあえば、トータル的にOK。なので、他人の意見や考えが第三者にとって100%正しく全て受け入れられるとは限らない。自分の信じる道を行こう。おっと話が飛躍してしまった。

材料は身近なところで手に入るものがよい。木材で作れば、土にも還りやすいではあるまいか。SDGsとかサステイナブルな観点から、製造時にCO2や有害なガスを排出せず地球環境にも優しい。ということから、マルチフィルムのロールを心棒にセットして張る器具を作成した。といっても、サランラップを引き出すケースのようでありトイレットペーパーのホルダーみたいな簡素なものである。レジ袋が有料化され、少しでも石油化学製品の消費を抑えようということなのだろうけど、毎年廃棄しなくてはならないマルチフィルムについては悩ましいというか、心苦しい。

全ての工業製品を否定するつもりはない。木を切るノコギリ、ビス留めするインパクトドライバーは思いっきり工業製品だし、作業している温室のパイプや農POフィルムなども近代の化学工業技術がなければ手に入れることもできない。そもそも部材を買いに行くのに、ガソリンを焚いて自動車を運転していく。そして、この文字を打っているのはタブレット端末。矛盾するかもしれないが、だからこそ、少しでも自然の温もりを感じるべく、より自然に近い素材で囲まれたいという動物本能的な願望が生まれる。

さて、来シーズンのブドウ苗木挿し木増殖ベッドや畑に持ち出すことも可能なマルチホルダーで、作業がはかどることを期待して、そろそろ2020年を締めくくろうとしようか。いや、まだ早いか。どうか2021年が、穏やかな年となりますように。